The Tears of a Clown/Smokey Robinson & the Miracles【名曲の宝庫:70年代ビルボードNO.1ヒット⑳】

The Tears Of Crown music

1970年12月12日 2週間1位

The Tears of a Clown/Smokey Robinson & the Miracles Tamla

(Hank Cosby, Smokey Robinson,Stevie Wonder)

涙のクラウン/スモーキー・ロビンソンとミラクルズ

1970年12月12日スモーキー・ロビンソンとミラクルズは「涙のクラウン」でデビュー以来初めてのシングルチャートNo.1の座を獲得しました。


この曲は1967年スティービー・ワンダーとプロデューサーのハンク・コスビーがインストルメンタル部分を作曲しましたが、うまく詞が考えつかずスモーキー・ロビンソンに託されます。

ボブ・ディランに「現代アメリカ最高の詩人」と言わしめたスモーキー・ロビンソン、レオンカヴァッロのオペラ「道化師」をヒントに詞を書き上げ、ミラクルズのアルバム「Make It Happen」にまず収録されました。

make it happen

その後1970年にイギリスでのシングル曲を選定する際、モータウン・イギリスファンクラブ代表のカレン・スプレッドバリーにどれが良いか尋ねたところ、彼女が選んだのがアルバムの中の1曲「涙のクラウン」でした。

「涙のクラウン」は見事イギリスで大ヒット、そしてアメリカでもシングルとしてリリースすることになり、100万枚を売り上げ、彼らに初の米英No.1をもたらします。


しかし、この曲がミラクルズの初No.1であることに驚きました。私はスモーキー・ロビンソンが大好きなのでてっきり2~3曲はNo.1があると思っていました、、

少し紐解いてみましょう
Shop Around(1960)2位
You’ve Really Got a Hold on Me(1962)8位
Mickey’s Monkey(1963)8位
Ooo Baby Baby(1965)16位
The Tracks of My Tears(1965)16位
Going to a Go-Go (1965) 11位
I Second That Emotion(1967)4位

TRACKS OF MY TEARS THE MIRACLES

ソロになっても「Baby That’s Backatcha」「Cruisin」「Being with You」「Just to See Her」など数あるヒット曲もPOPチャートNo.1には届いていません、ちなみに「Being with You」は3週間2位でした、ちょっとスモーキーに厳しくないですかねぇ。

Smokey Robinson – Being With You

しかし、提供した曲ではメリー・ウェルズ「マイ・ガイ」、アンサーソングのテンプテーションズ「マイ・ガール」はNo.1になっていますね。

Mary Wells – My Guy

初期のテンプテーションズの成功はスモーキーなしでは成しえなかったですし、やはりスモーキーがモータウン作曲家陣の中でも最重要人物のひとりであることは間違いありません。


モータウンの副社長でもあるスモーキー・ロビンソンは当時ミラクルズの活動を平行することに疲れており、身を引こうと考えていましたが、この曲がヒットしたことで先延ばしになり、結局1972年にようやくソロになります。

一方ミラクルズはジミー・グリフィンをリード・ボーカルに迎え1976年に「Love Machine」でNo.1を記録するなど、スモーキー抜きでも活躍できることを証明しました。

「涙のクラウン」はモータウンレコードの最初の契約グループでありその後のモータウンを支えたスモーキー・ロビンソンとミラクルズが初めて1位を獲得した、記念すべき名曲です。


The Tears of a Clown

(Hank Cosby, Smokey Robinson, Stevie Wonder)

Now if there’s a smile on my face
It’s only there trying to fool the public
But when it comes down to fooling you
Now honey that’s quite a different subject

もし僕が微笑みを浮かべていたら
周りをだまそうとしているだけさ
でもきみの前でおかしなことをしているとき
ハニー、それは全く別の意味なんだよ

But don’t let my glad expression
Give you the wrong impression
Really I’m sad
Oh I’m sadder than sad
You’re gone and I’m hurtin’ so bad
Like a clown I pretend to be glad

僕のよろこびの表現が
きみに間違った印象を与えないようにしなければ
ほんとうに悲しい
悲しみすぎるほどの悲しみさ
きみが行ってしまい、僕はとても傷ついた
嬉しいように振る舞う道化師のようさ

Now there’s some sad things known to man
But ain’t too much sadder than
The tears of a clown,
When there’s no one around
Oh yeah baby

人には悲しいことがたくさんあるけれど
これほど悲しいものは多くないよ
道化師の涙ほど
誰もいないところで涙をながすのさ
おお ベイビー

Now if I appear to be carefree
It’s only to camouflage my sadness
And honey to shield my pride
I try to cover this hurt with a show of gladness
But don’t let my show convince you
That I’ve been happy since you decided to go

もし僕がのんきに見えたとしても
この悲しみを隠しているだけ
プライドを隠すため
悲しみを覆うために楽しんで見せているよ
僕の振る舞いだけで決めつけないで
きみが出て行ってから僕が元気だなんて

Oh I need you so
I’m hurt and I want you to know
But for others I put on a show,
ooh yeah

ああ きみが必要だよ
僕が傷ついてきみが必要なことを分かってよ
でもみんなには道化師のショーをみせてしまう

ooh yeah
Now there’s some sad things known to man
But ain’t too much sadder than
The tears of a clown
When there’s no one around
Oh yeah baby

人には悲しいことがたくさんあるけれど
これほど悲しいものは多くないよ
道化師の涙ほど
誰もいないところで涙をながすのさ
ああ ベイビー

Just like Pagliacci did
I try to keep my sadness hid
Smiling in the public eye
But in my lonely room I cry

パグリアッチのオペラのように
いつも僕は悲しみを隠そうとする
みんなの目には笑顔を映して
ひとりの部屋では涙を流す

The tears of a clown
When there’s no one around
Oh yeah baby

道化師の涙
誰もいないところで
ああ ベイビー

Now if there’s a smile on my face
Don’t let my glad expression
Give you the wrong impression
Don’t let this smile I wear
Make you think that I don’t care
When really I’m sad, I’m hurting so bad

もし僕が微笑みを浮かべていても
僕のよろこびの表現が
きみに間違った印象を与えないようにしなければ
僕のこの笑顔で
僕が大丈夫だと思わないで
ほんとうに悲しいよ
ほんとうに傷ついているよ

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