2021年8月21日(日本時間22日)
アメリカ ネバダ州ラスベガス・T-モバイルアリーナ
WBA世界ウェルター級王座統一戦
〇ヨルデニス・ウガス 判定(3-0)×マニー・パッキャオ
試合後通算成績 ウガス 27勝4敗(12KO)、パッキャオ 69勝8敗2分(39KO)
期待されたエロール・スペンス‐マニー・パッキャオ戦がスペンスの網膜裂孔により中止になり、代わりにこちらも対戦相手がケガをしてしまったウガスとの対戦になりました。
ウガスはショーン・ポーターにスプリット負け、オマール・フィゲロアにほぼフルスコア勝ちなので、かなりの実力者、ただ地味ですしスペンスと比べたら、、という印象は否めません。
今回はパッキャオ勝つのかなという心持ちで当日を迎えました(ブローナー戦前に近い感じかな)。
さて両者入場です。
パッキャオはいつもの「アイ・オブ・ザ・タイガー」で入場、2021年にこの曲で入場する人はもうレアでしょうが、パッキャオだからダサくない!いつものように笑って入場、もう緊張はないのでしょう。
しかもこの試合に勝って大統領選挙に出馬する意向もあり!もう偉人ですね。
ウガスにはイスマエル・サラスがトレーナーとして付いています。白いフード付きガウンがきれいだなぁと思いました。表情からやる気が伝わってきます。
さて、試合開始。自分の採点は下記の通り、、
R | Score(P-U) | 寸評 |
1 | 10-9 | パッキャオが前半果敢に攻勢をかける |
2 | 9-10 | ウガスのジャブが長く、パッキャオの攻勢を受けたあともカウンターを合わしている。パッキャオも飛び込むがウガスのガードは固い |
3 | 9‐10 | ウガスがオーバーハンドライトを放つ。パッキャオは距離を詰めて連打するもウガスのガードが固くヒットせず。パッキャオは後半に得意の乱打戦に持ち込むがクリーンヒットせず。 |
4 | 9-10 | ウガスのローブローで中断あり。ジャブの差し合いでウガス有利、カウンターの右ストレートもパッキャオに効果的。 |
5 | 10-9 | パッキャオがアグレッシブに手を出す。ウガスはジャブが減ってカウンター狙い、あるいは警戒して手が出ないか。 |
6 | 10-9 | パッキャオはジャブを突く。ウガスは少し手が出ない。単発でオーバーハンドライトを出すが、読まれていてガードの上。パッキャオに動きが出てきた。 |
7 | 10-9 | 少し様子見なラウンドだが、後半にパンチの交換あり。難しいが若干パッキャオがペースを取っているか。 |
8 | 10-9 | パッキャオがポンポンと右リード、左ストレートを打つ。ウガスもジャブに合わせようとするが、手数が少ない。右オーバーハンドもあまり効果はない。 |
9 | 10-9 | パッキャオが距離を詰めてコツコツ当てていく。ウガスはワン・ツーで対抗するもパッキャオのバックステップで不発。 |
10 | 9-10 | ラウンド中盤にパンチが交錯。お互い効果的なパンチにはならない。しかし、ウガスが単発で出す右が後半に軽くヒット。 |
11 | 10-9 | パッキャオが中盤にコンビネーションを当てる、ウガスも応戦するが効果的なパンチにはならない。 |
12 | 9-10 | ウガスはオーバーハンドライト一本狙い、ほとんどはパッキャオがガードしているが、体ごと動かされる場面あり。 |
T | 115-113 | パッキャオは入りきれず、ウガスはディフェンシブでパンチは単発という見せ場は少ない試合。ダメージを与えるクリーンヒットは少ないので、攻勢を取っていたパッキャオが若干優勢な試合。 |
以上が自分の採点ですが、実際の結果は115-113、116-112、116-112の3-0でウガスを支持。

細かいスコアがまだわかりませんが、2ラウンド逆になれば勝敗が入れ替わるスコアでしたので、まあ驚きはなかったです。
パッキャオが負けるときは大体こんな感じ(マルケスⅣを除く)。パッキャオが攻勢取っていたし、おそらくパッキャオ勝ちでしょう→スコア発表で僅差判定負け→えーっそうなんかーというヤツです。
ジョー小泉さんも言っておられましたが、若ければもう少し素早いステップで入れたと思います、今のパッキャオなりに戦ったのでしょう。別に悪い試合ではありません、自分の採点では勝ってましたので💦
試合後のインタビューでパッキャオは今後について「ボクシングよりも大切な問題がある」と、引退そして政治活動への専念を思わせる発言をしています。
アジアの英雄、本当の意味で「奇跡」を何度も見せてくれたボクサー、「THIS IS BOXING」といいたい勇気とファイティングスピリット、最強の相手に挑戦しつづける姿勢など、決して6階級制覇という記録では無い部分で、自分はマニー・パッキャオを見続けてきました。
素直にお疲れさま、ありがとうと言いたいです。
2022年5月のフィリピン大統領選挙は、現ドゥテルテ大統領が副大統領に出馬、またドゥテルテの娘が立候補するかもしれない、など話題が豊富なようす。我らがパックマンは現状世論調査では上位と言えないようですが、ボクシング同様に挑戦をつづけていくことだけは間違いないでしょう。
いつまでも応援したいと思います。
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