6階級制覇王者の「アジアの英雄」マニー・パッキャオとウェルター級最強の一人WBC・IBF世界ウェルター級王者エロール・スペンスが対決するスーパーファイトが決まっています。
日時:2021年8月21日
場所:アメリカ・ネバダ州ラスベガス T―モバイル・アリーナ
TV中継:8/22(日)午前11:00 WOWOW「エキサイトマッチ~世界プロボクシング」生中継
当日までどちらかがコロナに感染しないように祈りましょう!
さて、あたらめて2人を紹介。
体格・戦績・獲得タイトル
エロール・スペンス・Jr | マニー・パッキャオ | |
身長 | 177㎝ | 168㎝ |
リーチ | 183㎝ | 170㎝ |
年齢 | 31歳 | 42歳 |
スタイル | サウスポー | サウスポー |
勝 | 27 | 62 |
負 | 無敗 | 7 |
KO勝 | 21 | 39 |
引分 | 2 | |
タイトル | IBF世界ウェルター級 | WBC世界フライ級 |
WBC世界ウェルター級 | IBF世界スーパーバンタム級 | |
WBC世界スーパーフェザー級 | ||
WBC世界ライト級 | ||
WBO世界ウェルター級 | ||
WBC世界ウェルター級ダイヤモンド | ||
WBC世界スーパーウェルター級 | ||
WBO世界ウェルター級 | ||
WBA世界ウェルター級 | ||
WBA世界ウェルター級スーパー王座 |
あらためて比較すると、2人の体格差が明確な差となって現れます。

身長で9㎝、リーチで13㎝差があります(年齢のことはもう言いません(笑))。
通常この体格差は小さいほうがスピード、特に出入りの速さによってカバーします。
一方、大きいほうはリーチの差を生かして、ジャブや長いパンチで距離を取って戦い、相手の入り際にカウンターを合わせる戦いをします。
では実際2人の戦いかたはどうでしょうか?
前に出たらスペンス有利、パッキャオはかく乱できるか

エロース・スペンスは、しっかりした体幹で決して態勢を崩すことのないアップライトスタイル。
高いガードから、右リードを先鋒に、相手の出方により多彩なパンチを繰り出します。
過去の戦いから得意にしているのは左ボディアッパーや左フック、左右のストレート。右はボディを時折、返しのフックはそれほど印象にありません。
ディフェンス面では体も柔らかく、ガードをすると、長い腕を直角に腕を曲げるとほぼ体が隠れてしまいます。相手によってはかなり高いガードで構えてきます。
これまでダメージが大きいクリーンヒットはほとんど受けていません。
攻撃面では強烈なノックアウトパンチはありませんが、体格で互角のケル・ブルック戦、ショーン・ポーター戦(ウェルター級王座統一戦)では的確なパンチを当て続け、相手を消耗させて後半にダウンを取って勝利しています。
体格で勝るマイキー・ガルシア(元4階級制覇王者)、ダニー・ガルシア戦(元2階級制覇王者)ではテクニック、パワーとも差を見せ危なげない勝利を得ています。
以上のように、現段階では名のある王者、元王者を危なげなく破っていることから、ウェルター級最強説を唱える声もあります。
自分より小さい相手に負ける気はしないでしょう。

最近のパッキャオは出入り・左右のスピード、コンビネーションのスピードで相手をかく乱し、乱戦に持ち込んで、スピード差を生かしカウンターを当てる。
そのスピードを相手が警戒し、手が出なくなると一気にペースを握り、空いているところを打ちまくり、相手はディフェンスに追われ、我慢できなくなる。
以前ほど踏み込んでの左ストレート一本という印象はなくなりました。
ディフェンスは距離感が素晴らしいので、相手が打ち気の時は離れ、すきを見せたら攻撃と、さすがベテランという技術をみせます。自分が最近のパッキャオ戦で一番感心するのはディフェンス面です。
以前はロープ際に下がってガードを固め、相手に打たせることもしていましたが、スペンス戦では危ないと思います。
スペンスは体格差を生かし、どんどんジャブを突いて前に出ているのではないでしょうか。
対するパッキャオは唯一優っていると思われるスピードを生かし、動きながら隙をついて攻撃のチャンスを狙う展開になる予想をします。
この戦い方が長く続くようなら、おそらくパッキャオは最後まで動ききれず、後半に捕まるかもしれません。スペンスの左右ボディはパッキャオにも当てられると思いますし、逆にパッキャオのいきなりの左ストレートはサウスポー相手、しかも懐の深いスペンス相手だとほぼ使えないでしょう。
パッキャオはキース・サーマン戦のように早い段階でパンチを当てるなどして、相手を警戒させ、慎重になったところを波状攻撃でペースを取る。そして、相手がムキになって打ってきたときには強烈なカウンターをぶつけたい(ミゲル・コット戦のように)。
長くなりましたが、結果予想はどうかというと、、
スペンスの順当勝利を予想、パッキャオが勝つならハンドスピードを活かして

戦力をもとに予想するなら、スペンスの後半KOか中差をつけての判定勝ち。新鮮味はないですが。。
さて、みんな考えを巡らせているのは、もしパッキャオが勝つなら、の予想。
パッキャオが過去負けているのは、ハンドスピードが自分と同等か早い相手(マルケス、ブラッドリー、メイウェザー)。スペンスはその三人ほど早くはないと思います。
そこが勝ち見出すポイントかと、今は予測しています。
また、どこかでダウンを取りたいところです。
お互いどのパンチが当たるのかは試合が始まらないと分かりませんが、3ラウンドくらい経過したら分かるでしょう。
いずれにしても、スペンスの耐久性は試されていませんが、パッキャオのKO勝ちを予想するのは難しいです。
しかし、マイキー&ダニーのWガルシアよりスピードとディフェンスはパッキャオが上回っていると、自分は思いますので、試合としては十分見どころがあるとみています。
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